【校長室から】初めての垂直避難の訓練
2024年12月17日 11時41分「シェイクアウトえひめ」の訓練に加え、垂直避難の訓練を行いました。
湯山地区自主防災連合会長と溝辺町南組自主防災会の方に御見学いただきました。
初めての垂直避難の訓練でしたが、「児童・教職員の整然とした動きに圧倒された。」とお褒めいただきました。
【校長講評より】
今日の避難訓練では、二つの訓練を行いました。
一つ目は、地震発生中の対応訓練です。
ポイントは3つ
① 「倒れてこない」「落ちてこない」場所、教室にいれば教室の下などで、
② 頭を守り
③ 揺れで体が滑っていかないように、低く動かない
「ダンゴムシのポーズ」をとる。
2つ目は、「垂直避難」の訓練です。
今日のように、建物の上の方に避難することを「垂直避難」と言います。
どのようなときに、「垂直避難」をするのでしょう。
火事のときですか。
そうではないですよね。
火事のときには、建物の外に出なければ危ないですよね。
今日の放送では、
「菊が森が土砂崩れを起こす可能性がある。」
という説明と
「4階に」
という指示がありました。
「運動場や体育館、建物の下の階にも土砂が流れてくるかもしれない」から、
垂直避難だったのですよね。
「土砂災害」という言葉があります。
これは、土砂崩れによる災害、
斜面の土が崩れ落ちて建物が埋まって使えなくなったり、人が生き埋めになって命を落としたりすることです。
そのため、土砂が流れて入ってこない頑丈で高層の建物の上の方の階に避難するのです。
「垂直避難」が必要なのは、土砂崩れのときだけではありません。
どんなときがあるか分かりますか。
それは、浸水害といって、大雨や川の氾濫で水かさがまして、建物の外や下の階では危険なときです。
11月2日に、松山市に記録的な大雨が降りました。
石手川が氾濫するレベルに達したとして、松山市に一時警戒レベル4が発令されました。
湯山小校区の中でも水浸しになった道路などもありました。
この日は、土曜日ですから学校はお休みでしたが、外出先などでこわい思いをした人もいると思います。
また、松山市の多くの中学校は文化祭で登校日でした。参観日でバザーもあった小学校もあります。保護者が来ていたので引き渡しや、バザーの食べ物があるということに助けられたとのことです。
今後、普通の授業日に学校給食が到着するより前に、急な大雨となることも絶対ないとは言えません。
また、先生方の通勤経路に道が雨や土砂で通れなくなって来れないということもあるかもしれません。
学校はもしもの場合に備えて、市役所や地域の人と日ごろから協力するようにしています。
今日も湯山地区自主防災組織連合会会長様に御来校いただきました。
もうお一人御来校いただいているのは、溝辺町南組自主防災会の方です。
学校の北側を流れる石手川の上流には、石手川ダムがあります。
一つは、必要な水をためて、人が使う量だけ流すというはたらきです。
石手川ダムダムから放流された水は、市之井手浄水場できれいな水にし、ここから松山市の人が必要な約半分を送り出しています。
もう一つは、川が氾濫しないように、水をためる部分を確保して、大雨での川の氾濫を食い止める機能です。
そのために、ダムの管理事務所で、「放流」といって水を流すことは計画的に行っています。
大雨が降りそうな場合は、前もって計画的に石手川に水を流します。
この空いている部分が人の命を救うのです。
でも、この空いている部分を超える水が一気に増えた場合、想定を超える大雨の場合は、石手川から水があふれだし、この湯山も大変なことになります。
ダムが作られた昭和48年以来、50年以上そんなことが起きたことはありません。
だから安心していいですよとは、とても言えません。
全国で、今までずっと起きてこなかったような大きな災害が起きていますから。
松山城城山土砂崩れのケースもあります。
災害時にいる場所・災害の状況によって、望ましい対応はいろいろです。
日ごろからもしものときに対応できる力をつけていくために、ニュースや新聞からも進んで学んでいきましょう。