校長室から

「考える」を大切に

2021年7月2日 11時20分

 はや、1学期最後の月となりました。
 1学期は、感染症の対策をとりながらも、少しずつできる行事を行ってきました。その中で、高学年は学校のリーダーとして活躍し、低学年は上級生から様々なルールを学んできました。互いが関わる中で、相手を思いやった行動や優しい心が育ってきていると感じています。子どもたちには、学校という場所で、友達と一緒に活動することを楽しみ、多くのことを学んでほしいと願っています。

 さて、「学び」で大切にしてほしいことは、「考える」という活動です。子どもたちに考える力を付けるためには、考える時間や自由を保障すること、そして、大人は「待つ」ことが必要だと思っています。大人の考えと違う考えを出す場合もありますが、すぐに否定したり修正したりするのではなく、どうしてそう考えたのかを聞いて、一緒に紐解いていくという姿勢も大切です。意外に、「なるほど」「おもしろい」と思う答えが聞けるかもしれません。また、「こういう時はこうしなさい。」「これをしてはダメです。」「これが正解です。」と、先に正解や方向性を示すのでは、自分で考えなく(考える必要がなく)なります。ぜひ、「待つ」「一緒に考える」「自分の考えがまとまるように紐解いていく」などの関わりを心掛けていきたいものです。答えは一つではないこともたくさんありますから。
 学校では、学習場面でタブレットを活用し、自分の考えを画面上に表現することが増えました。そして、タブレットを活用して自分の考えを友達に伝えています。この活動は、日常の場面においても、自分の考えを積極的に発言しようとする姿につながっていると実感しています。一つの行動変容が、他へよい影響を及ぼしているのです。「考える」力は、必ず変化の激しい社会を生きる子どもたちに、前に進む勇気と自信をもたせることができると信じています。