校長室から

独立自尊是修身

2019年5月24日 11時35分

「校長先生、あれ、何て書いているの。」

低学年の子が、先日、体育館前面の壁に掲げられた額を指して、たずねてきました。

「独立自尊是修身(どくりつじそん これ しゅうしん)と書いています。

福沢諭吉さんという有名な人の言葉で、

自分の力で何でもできるようになりましょう、という意味だよ。」

「ふう~ん。」

 

この額は、第28代の山田福重校長先生が平成3年3月に寄贈されたものです。

以来、体育館に掲げられ、湯山の子たちを見守ってきました。

福沢諭吉さんは、「独立自尊」について、

「心身の独立を全うし、自らがその身を尊重して

人たるの品位を辱めざるもの、これを独立自尊の人という」

と述べています。

「是修身」とは、「独立自尊」の精神をもつことが、

自らの尊厳となり、自らを修めることになるということでしょう。

また、そういう人が、本当の意味で他者を認め、尊重し、

信頼関係を築いていく人になれるということではないでしょうか。

 

今も昔も変わることのない大切な教えですが、

この子のように、疑問に思いながら眺めていた子は多いことでしょう。

そのことに気付かせてくれた、この低学年の子に感謝しながら、

湯山で大切にされてきたことを、

分かる言葉できちんと伝えていこうと、改めて思いました。