校長室から

二十四節季七十二候

2020年2月17日 12時37分

半月ごとの季節の変化を示したのが、「立春」や「雨水」などの「二十四節季」。

これを更に約五日おきに分けて、気象の動きや動植物の変化を知らせるのが「七十二候」です。

この七十二候は、これまで何度か変更されてきましたが、

現在使われているのは明治時代に改訂されたものです。

七十二候には、例えば2月だと次のようなものがあります。

4日頃は「東風解凍(はるかぜこおりをとく)」

9日頃は「黄鶯睍睆(うぐいすなく)」

14日頃は「魚上氷(うおこおりをいずる)」

18日頃は「土脉潤起(つちのしょううるおいおこる)」

23日頃は「霞始靆(かすみはじめてたなびく)」

28日頃は「草木萌動(そうもくめばえいずる)」

最近の気候変動で少しずれがあるかもしれませんが、

いずれの文も、繊細な季節のうつろいを感じさせてくれます。

日本が世界に誇る数学者の岡潔先生は、かつて、

「数学のもとになるのは頭ではない。情緒だ。」とおっしゃり、

学力育成の根底に、日本人としての繊細で優しい「情緒」を育てることの大切さを説かれました。

さて、現代を生きる私たちは、先人のように七十二候を感じる感性や情緒を持てているでしょうか。

まだまだ自然が多い湯山地区の恵まれた環境の中で、

しっかりと子どもを育み、導く大人であり教師であるために、

二十四節季七十二候を感じられる自分自身でありたい、と思う今日この頃です。